東京都にある上野動物園ができて今年で140年。

東京都にある上野動物園ができて今年で140年。

1882年にできた同園は、開園初期、国内の動物を中心に展示しますが、次第に外国産の動物を増やし、市民の憩いの場として親しまれてきました。一方、欧米などではそれぞれの動物が本来の習性に適した生活ができるように飼育、展示の工夫がされてきまています。しかし、まだ課題はあり、日本ではさらにずっと遅れているのが実情です。

 動物園にいる動物もストレスを感じ、ライオンやトラが同じところを往復し続けているのはストレスを感じている表れだといわれます。他にも群れで生活する動物を一頭で展示すれば、動物は不安に駆られます。

 現在の動物園では飼育下での個体群維持が進んでいるので、ほとんどの動物が動物園で生まれて、死んでいきます。野生を見ることなく死んでいく動物たちを展示することの意義とは何なのか。彼らの福祉の最適化を追求しつつ、彼らの存在が自然保護と人間生活の向上に寄与することが担保されるのでなければ動物園の存在は正当化できないのではないでしょうか。

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