【現場調査報告】大雨被害の拡大と現地被害実態〜村田町・亥鼻・アンダーパス・公共施設の現状と今後の課題

【現場調査報告】大雨被害の拡大と現地被害実態〜村田町・亥鼻・アンダーパス・公共施設の現状と今後の課題

8月13日夕刻から本市を襲った異例の集中豪雨に伴い、市内各地で深刻な浸水や崖くずれ、人的被害が発生しています。被災された皆様、避難所やご不便な状況下で不安な時間を過ごされている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

本日、千葉市(総合政策局 危機管理部)より発表された被害・対応状況の公表データをご報告するとともに、私自身が本日、被災現場(村田町、亥鼻3丁目、末広アンダーパス周辺、JPFドーム・YohaSアリーナ等)を歩いて直接確認した被害の実態、住民の方々の生の声、そして直ちに支援が必要な緊急課題について詳細にご報告いたします。

村田川

一、 市公表の最新被害状況(第3報より)

8月15日13時現在の第3報では、人的被害およびインフラ・建物被害がさらに増加し、全域で深刻な影響が続いていることが明らかになりました。

  • 人的被害: 死者3名(中央区2名、若葉区1名)、行方不明者1名(若葉区)、重傷2名(花見川区1、稲毛区1)、軽傷14名(中央区5、若葉区6、緑区4、花見川区1)の計20名となっています。
  • 住家被害: 床上浸水158棟(中央区63、花見川区44、緑区18、若葉区7、稲毛区23、美浜区3)、床下浸水85棟(中央区30、稲毛区31、若葉区10、緑区11、花見川区2、美浜区1)

二、 現地調査で分かった被災現場の実態と住民の声

行政が把握している数値の背後には、住民の皆様の過酷な現状と生活基盤の途絶があります。本日調査を行った現場の生の状況をお伝えします。

1. 村田町(村田川沿い集落)の浸水被害と熱中症の危機

村田川脇の集落である村田町では、腰の高さまで水が押し寄せる激しい床上浸水に見舞われました。

矢印まで水が来ています

現場では、家の中にまで水が入り込んだことで木製家具が水を含んで膨張し、引き出しが全く開閉できなくなっていました。床板は水圧でめくれ上がり、玄関先やお庭には泥にまみれた家財道具や畳が溢れかえっています。近くの村田町も水没し、地域の集会機能が停止しています。

床がめくれてしまっています

さらに、駐車場に止めてあった車は全て水没し、完全に動かなくなっています。

電気の一部復旧が進む一方で、屋外に設置されていたエアコンの室外機が水没・破損したため、室内でエアコンを稼働させることができません。連日の猛暑の中、空調が使えない被災家屋での泥出し作業は極めて危険であり、住民の皆様の熱中症発症が強く懸念される深刻な状況です。

2. 亥鼻3丁目付近の浸水被害とゴミステーションの溢れ

亥鼻3丁目周辺でも腰の上まで届く深刻な浸水が発生し、被害に遭われたお宅や商店をお聞き取りして回りました。

ある住民の方は、「レベル4(避難指示)の通知が届いた時には、すでに外は激しい濁流と化しており、屋外への逃げ道は完全に遮断されていた。命を守るために急いで家の中の2階へ垂直避難した」とお話ししてくださいました。排気口から水が逆流して室内へ押し寄せ、電化製品や家具は全滅。お車も駐車場に止めたまま水没し、車内まで泥水と草が入り込んでいる状態でした。

また、地域の商店では店内まで水が押し寄せ、在庫商品がほぼ全廃となる壊滅的な打撃を受けています。車で何度も往復して被害を受けた商品を廃棄されていますが、地域全体で発生した大量の災害ゴミに対して仮置場が不足しており、街角のゴミステーションが溢れかえっています。

駐車場に停まっていたいた車は水没

3. 国道16号末広アンダーパスの痛ましい事故と放置車両

蘇我駅周辺の道路には、冠水によってエンジンが止まってしまった車両がまだ多数残されており、通行には注意が必要です。

商業施設「アリオ蘇我」から京成電鉄千葉寺駅の間に位置する「中央区稲荷町のアンダーパス」では、今回の豪雨によりほぼ全域が極めて深刻な水没に見舞われ、痛ましい死亡事故が発生してしまいました。

13日午後7時15分ごろ、乗っていた車が水没した夫から「車が水没し、妻の行方が分からなくなった」と119番通報がありました。消防局から消防車両4台・救急車両1台が出動し、14日未明まで潜水等による捜索活動を実施。一旦中断ののち同日朝6時から活動を再開し、正午ごろ女性1人の遺体が発見されました。
現場近くに住む方やよく通行される住民の方からは「大雨時に冠水することはあってもせいぜい数十センチ。ここまで水が来たのは見たことがない」「毎日通る道で、信じられない状況になっていた」との驚きと困惑の声が聞かれました。日常的に使用されている身近なアンダーパスでこのような重大事故が発生したことを非常に重く受け止めております。

4. 公共施設・スポーツ施設の浸水被害(JPFドーム・YohaSアリーナ)

避難場所や一時滞在施設としても期待されていた公共スポーツ施設も大きな被害を受けました。

JPFドーム近隣の駐車場は一面冠水し、動けなくなった車が今も複数台取り残されています。

また、千葉公園内のYohaSアリーナでは、職員の方のお話によると1階内部にまで浸水が及び、武道場をはじめとする施設が水没被害を受けました。公共インフラ自体の防災・復旧体制も重要な課題です。

三、 現場から見えた、行政へ強く要望する緊急課題

今回の現地調査を通じて、今まさに被災現場で必要とされている具体的支援策が見えてきました。市議会として、行政に対し以下の対策を緊急に要望・働きかけてまいります。

  1. 災害ゴミ臨時仮置場の即時開設と回収強化: 路上やゴミステーションに溢れる大量の被災家財・廃材を迅速に回収するため、区ごとに緊急の仮置場を確保し、収集体制を大幅に増強すること。
  2. 被災者の熱中症対策と避難生活支援: エアコンが故障した被災家屋で過ごす高齢者・障害者等の熱中症を防ぐため、冷房の効いた避難所の活用促進や、スポットクーラー・扇風機の貸出、個別訪問による見守り活動を行うこと。
  3. 放置車両の早期撤去と二次被害の防止: 道路上やアンダーパス周辺に残された水没・放置車両の撤去作業を加速させ、通行の安全確保と救急車両等の導線を確保すること。
  4. アンダーパス等の安全設備・電源の全面検証: 末広アンダーパスでの非常用発電機不作動および電光掲示板消灯による重大事故を重く受け止め、市内全域の排水ポンプや警報表示設備の点検・三重化対策を国や県へ強く要請すること。

被災された皆様が一日も早く安全で平穏な日常を取り戻せるよう、現場の声をダイレクトに行政へ届け、復旧作業と生活再建支援に全身全霊で取り組んでまいります。

千葉市会議員 野島友介

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