歴史の岐路に立つ今、希望の明日を切り開く生き方を――日本共産党創立104周年記念講演会を視聴して
日本共産党創立104周年記念講演会が2026年7月18日にオンラインで開催されました。委員長の田村智子さんによる記念講演「歴史の岐路 希望の明日を切り開く生き方を」は、混迷を極める現代社会において、私たちがどのように希望を見出し、どのような未来を選び取るべきかを科学的・歴史的視点から明快に指し示す、極めて熱く感動的なものでした。

千葉県の視聴会場での司会は白石ちよ県議予定候補
講演に先立ち、各界で活躍する4名の方々から、心強いビデオメッセージが寄せられました。

俳優の日色ともゑさんは、104年間ブレずに反戦平和を貫いてきた党への信頼を語り、憲法解約への懸念とともに「平和があるから芝居ができる」と訴えられました。

ライターの佐久間裕美子さんは、ニューヨークでの市民運動を紹介しながら「誰のことも切り捨てない・排除しない政党であり続けてほしい」と激励。

ファッションデザイナーの宮白羊さんは「文化や芸術は差別に抗い、戦争を止める力がある」と服作りを通じた尊厳の表現への決意を語り、

東京大学大学院教授の本田由紀さんは、高市政権による強権的な政治への強い危機感を表明し「人々の命と生活、尊厳を守るために明確に対抗してくれる党が必要不可欠だ」と熱い期待を寄せられました。
これら4氏の思いを受け止めて登壇した田村智子委員長は、世界と日本が現在、まさに重大な「歴史の岐路」に立っていると強調しました。本稿では、特に今回の講演の核心であり、深く感銘を受けた第3項目および第4項目の内容にボリュームを割いて振り返ります。

■ 大企業中心の政治の行き詰まりと「富の一極集中」への切り込み(第3項目)

田村委員長が激しく告発したのは、自民党政治が長年続けてきた大企業・株主最優先の経済政策がもたらした「失われた30年」の深刻な帰結です。大企業の内部留保は今や600兆円に迫ろうとしている一方で、働く人々の実質賃金はピーク時から平均で年70万円も下落しています。この明らかな行き詰まりのなかで、現在の高市政権はさらなる無謀で危険な道へ暴走しようとしています。
閣議決定されようとしている「骨太の方針」等では、AI・半導体や軍事産業といった分野に、国と民間合わせて370兆円を超える巨額の投資を行う計画が示されています。これは、すでに破綻が証明されている「トリクルダウン」の道をより加速させるものに他なりません。
さらに恐るべきは、高市首相が「防衛と経済の好循環」と称し、軍事を成長戦略の柱に据え、軍事経済化へ大きく舵を切ろうとしている点です。軍事費を数年で24兆円規模へ膨らませ、兵器を大量に生産・消費し、武器輸出で稼ぐ国にしようという在界(経団連)の要求に応える姿は、まさに「兵器の輸出をして金を稼ぐほど落ちぶれてはいない」としたかつての自民党政治の理性をすら投げ捨てるものです。これに対し、市場からも「骨太ショック」による長期金利上昇や歴史的異常円安という「赤信号」が突きつけられています。
日本共産党は、この危機を打開する「緊急要求」として、消費税5%への一律引き下げ、最低賃金の大幅引き上げ、社会保障の解約中止を直ちに実施することを提案しています。大企業や大株主、超富裕層の「富の一極集中」に正面から切り込み、働く人が生み出した富を国民の手にしっかりと回すことこそ、暮らしと経済に真の希望を切り開く唯一の道です。
■ 資本主義の矛盾を乗り越える未来社会と「人間の自由」(第4項目)

さらに講演の議論は、人類史的な大転換を迫る「資本主義というシステムをこのまま続けて良いのか」という根本的問いへと深まりました。一握りの富裕層に目もくらむような富が集中する一方で数十億人が貧困に苦しみ、異常猛暑や熱波といった気候危機が先進国を含めた人類全体の生存を脅かしている現状は、資本主義の限界を雄弁に物語っています。
ここで田村委員長が指し示した希望の道筋が、マルクス本来の輝きを取り戻した「人間の自由な全面的発展」を軸に据える未来社会(社会主義・共産主義)の展望です。党内外で大きな反響を呼んでいる『自由な時間と資本論』等のQ&A本(赤本・青本・緑本)を中心に探求されてきたこの理論は、「資本主義によって奪われている『自由に処分できる時間』をすべての人の手に取り戻すこと」の決定的な重要性を説いています。
生産のための労働時間を劇的に短縮し、すべての人が十分な「自由な時間」を持つこと。これこそが、人間が内面からやりたいことに取り組み、個人の能力を存分に開花させる真の社会の富となります。この展望は、終わりのない長時間労働に追われる労働者や、育児・介護でフルタイム勤務が難しい人々、アルバイトに追われる学生など、現代の日常に苦しむすべての人々の存在と成長を無条件に肯定し、励ます強烈な生きる希望のメッセージです。
この「自由な時間」をめぐる理論は、ジェンダー平等の達成、気候危機の打開、そしてAIの急速な発展にどう向き合うかという現代の課題を解決する普遍的な鍵として、アメリカのDSA(アメリカ民主的社会主義者)をはじめ、ヨーロッパやカナダなどの国際的な理論交流のなかでも深い共感をもって受け止められています。未来への希望を語るだけでなく、職場の不条理な搾取に気づき、現実の社会を足元から変えていくたたかいの強大な力となっています。
■ むすびにかえて
田村委員長は、全国での「ストリート対話」や『資本論』の学習を通じて、若い世代を中心に新しい出会いと確かな希望の芽が広がっていることを力強く報告されました。
104年前に誕生して以来、どんな困難にあっても一筋に反戦平和と社会進歩の羅針盤を掲げ続けてきた日本共産党。政治の劣化と世界の逆流が極まる歴史の岐路だからこそ、この党とともに、人間の自由が豊かに花開く「希望の明日」を自らの手で切り開いていこうではありませんか。ぜひ動画をご視聴ください!