自民党会派の「ミサイルシェルター」拡充要求に対する私の見解

自民党会派の「ミサイルシェルター」拡充要求に対する私の見解

現在開会中の千葉市議会第2回定例会において、自民党会派の議員から「弾道ミサイル等の緊急事態を想定した避難施設(シェルター)の指定における取り組み」についての一般質問が行われました。

質問では、周辺情勢の緊迫化を煽り、国が令和8年3月に閣議決定した「避難施設の確保に関する基本方針」に基づいて、商業施設やホテルの地下駐車場、さらには民間施設を含めた「地下シェルター」の指定をさらに推進・拡充するよう当局に求める論戦が展開されました。

これに対し市側(危機管理監)は、現在市内で303施設(学校など)を緊急一時避難施設として指定しており、人口カバー率は約190%に達していること、また地下施設については15施設(カバー率約7%)が指定されており、今後は民間施設を含めた指定や、自然災害用の帰宅困難者一時滞在施設をシェルターとして活用する「デュアルユース(二面活用)」を検討していくと答弁しました。

■ 「対馬型シェルター」や地下施設の拡充がもたらす、戦時体制への地ならし

国が進めるこのシェルター指定の背景には、沖縄県石垣市や与那国町、さらには長崎県対馬市などで整備が進められている、強固な爆風対策を施した特定臨時避難施設(いわゆる「対馬型シェルター」)に代表される、住民を巻き込む戦争を前提とした国策の押し付けがあります。

自民党議員は「打たせないための抑止力」や「被害軽減策」として自治体の役割を強調しますが、このような「戦争が起きることを前提とした社会づくり」を地域から推し進めることは、市民の間に過度な不安と危機感を植え付け、社会全体を自発的な萎縮と監視、さらには戦時体制へと同調させる危険性をはらんでいます。

■ 求められているのは「シェルター」ではなく「戦争を回避する徹底した外交力」

私たち日本共産党千葉市議団は、市民の命と安全を守ることは地方自治体の最優先の責務であると考えます。しかし、だからこそ今、政治が果たすべき最大の役割は、ミサイルが飛んでくることを前提に地下に閉じこもる設備を競い合うことではありません。国際法を無視した武力の連鎖を断ち切り、憲法9条の精神に基づいた粘り強い「平和外交」によって、絶対に戦争を起こさせない環境をつくることこそが、最も確実で第一義的な防衛の要です。

現在の高市早苗政権による軍事優先の政治、平和国家の国是を投げ捨てた武器輸出の全面解禁、そして市民の内面やプライバシーを脅かす監視社会化の動きは、憲法13条が保障する「個人の尊厳」を根底から揺るがす地殻変動です。軍拡優先の政治へと予算や資源が傾斜すれば、物価高に直面する市民の暮らしや、公共サービス、医療・介護・福祉への予算配分が二の次にされ、憲法25条の「生存権」が脅かされる事態を地方議会としても強く懸念せざるを得ません。

■ 自然災害への備えこそ最優先、真の公共インフラの充実を

さらに、答弁の中で示された「自然災害用の避難施設をミサイルシェルターとして二面活用(デュアルユース)する」という方針についても、極めて慎重な議論が必要です。 千葉市が本来最優先で取り組むべきは、いつ起きるか分からない東南海地震や激甚化する台風・大雨といった「目の前にある確実な自然災害」に対する防災・減災対策です。避難所の環境改善、避難経路のバリアフリー化、そして地域のコミュニティ機能の維持に予算と人員を集中すべきであり、それらを国民保護法に基づく軍事的な枠組みに絡めていくことは、自治体の本来のあり方を歪めかねません。

■不断の努力で、地域から憲法を守り抜く

憲法12条は、私たちが持つ自由や権利は「国民の不断の努力によって保持しなければならない」と説いています。 組織の動員ではなく、一人の個人として「私たちの平和な日常を守れ」と声を上げる市民の皆さまとしっかり手をつなぎ、武器ではなく暮らしを、監視ではなく自由を最優先にする千葉市をめざします。

軍事対軍事の悪循環に自治体を巻き込ませないため、日本共産党千葉市議団はこれからも現場の声を力に、議会内外で全力で論戦を挑んでまいります。皆さまのご意見や不安の声も、ぜひお寄せください。

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