最高裁判決を無視する国の「分断」を許さない。生活保護費の追加給付と、全額補償を求める新たな闘いについて
2013年から強行された生活保護基準の大幅引き下げを「違法」とした最高裁判決を受け、千葉市では3月30日より専用のコールセンターが設置されました。しかし、いま、この追加給付(補償金)をめぐる政府の不当な対応に対し、全国で激しい怒りが広がっています。

司法の判断を軽視する、国の「分断」工作
最高裁判決で国の「裁量権の逸脱であり違法」が確定した以上、国は全ての被害者に対して速やかに、かつ公平に全額を被害回復させる義務があります。しかし、厚生労働省が示した方針は、あまりに不誠実なものでした。
- 原告とそれ以外の利用者の格差:裁判に参加した原告とそれ以外の保護利用者の間で、補償金額に差をつけています。
- 「判決未確定」を理由にした支給延期:全国31の訴訟のうち、いまだ判決が確定していない21の訴訟の原告に対し、国は「行政側敗訴の判決が確定した時点」からしか支払いを開始しないという通知(局長通知)を出しました。
- 補償額の不当な圧縮:本来支払われるべき金額の半額程度にとどめるなど、司法の意義を矮小化しています。
これに対し、弁護団や支援者でつくる「いのちのとりで裁判全国アクション」は、この局長通知そのものが違法であり、三権分立を揺るがす暴挙であると厳しく批判しています 。最高裁判決後も解決を待たずに亡くなっていく利用者が後を絶たない中、厚労省の態度は「異常」と言わざるを得ません 。
「命に差をつけるな」不服審査請求の運動がスタート
この不当な対応を跳ね返し、全額補償を勝ち取るため、2026年4月2日より「不服審査請求」の運動が全国一斉に始まりました。 これは、市から届く通知の内容(金額など)に納得がいかない場合、通知を受け取ってから3か月以内に都道府県知事に対して不服を申し立てるものです 。5月13日には大阪で集団提出が予定されています。
「原告は利用者全員のために立ち上がった。平等に扱うべきだ」という原告の皆さんの叫びは、まさに憲法25条が保障する生存権の核心です 。日本共産党は国会においても、辰巳孝太郎衆院議員や山添拓参院議員らが、この「人権と尊厳をないがしろにする国」の姿勢を徹底追及しています 。
千葉市のコールセンター概要と、私たちにできること
千葉市では、今回の追加給付に関する相談や申出方法を案内するため、以下の通り窓口を設置しています 。
- 設置目的: 追加給付の相談、および過去に千葉市で受給し、現在は廃止されている世帯からの申出受付 。
- 電話番号: 043-400-3588
- 受付時間: 平日 9:00 ~ 17:00
- 開設期間: 令和8年3月30日(月) ~ 令和9年3月31日(水)
対象となる可能性が高いのは、平成25年(2013年)8月から平成27年(2015年)11月までの間に受給していた世帯です。現在受給中の方はもちろん、期間中に受給した後に転出された方や、現在は保護を受けていない方も対象となります 。
国は、一般の利用世帯への支払いは今年夏ごろとし、過去の利用者への支払いはさらに遅れるとの見通しを示しています 。市が連絡先を把握しきれていない「過去の受給者」への周知は大きな課題です。
全員への適正な補償を求めて
生活保護は、憲法で保障された国民の権利です。今回の最高裁判決は、不当な引き下げによって切り詰められた、受給者の皆さんの血の滲むような生活の叫びが勝ち取ったものです。
それを厚労省の判断一つで分断し、後回しにすることは断じて許されません。私は千葉市議会議員として、そして憲法25条を掲げる日本共産党の一員として、全ての対象者への迅速かつ「全額」の補償を強く求めてまいります。
通知内容に疑問がある方、手続きに不安がある方は、一人で悩まずにぜひご相談ください。共に声を上げ、奪われた尊厳を取り戻しましょう。